2020年12月18日サンディエゴCA州上級裁判所のジョエル・R・ウォルフェイル判事は12月16日、サンディエゴ市内のストリップクラブ2店 (チーターズ・ジェントルメンズ・クラブ、ペイサーズ・ショーガールズ・インターナショナル) の訴えに対し、新型コロナ感染拡大の中でカリフォルニア州が課した外出制限/営業停止措置 (Regional Stay at Home Order) の仮差止め命令を発し、チーターズとペイサーズの営業再開を認める判断を示した。
ウォルフェイル判事はサンディエゴ郡内のレストランにも適用する見解を示し、16日の緊急審問で「裁判所の判断としては、飲食業界でサービスを提供する全事業、つまり郡内のレストランも裁判所命令の範囲に含める」と述べた。
ウォルフェイル判事の司法判断を受け、カリフォルニア州は直ちに不服申立てを行った。
州当局は弁護士を通じ、「レストラン業界は営業停止措置の撤回を求める法廷闘争を展開しておらず、2店のストリップクラブの訴訟もレストラン業界の利益に言及していない。仮差止め命令は司法権の濫用」としている。
サンディエゴ郡は17日に非公開の会合を開いて対応を協議。
フレッチャー郡行政官は「(公共の安全への不利益という) 基本的な観点からも誤った司法判断。郡内の飲食業やライブ娯楽施設に対する執行停止を余儀なくされている」と不満を表明した。
ニューソム知事は12月7日、州内の感染者と入院者が急増している事態を重視し、エッセンシャルビジネス以外の屋内外営業停止など、地域ごとに厳しい外出制限を課した。
具体的な防止対策を実行しなければ、緊急治療室 (ICU) の空室率が低下し、医療体制の崩壊を招きかねず、死亡率も上昇の一途をたどる危機感からだった。
カリフォルニア州控訴裁は18日、州当局の主張を認め、州上級裁判所の判断を覆して Stay at Home Order の仮差止め命令を阻止。
サンディエゴ郡内のレストランの屋内外オープンに「待った」をかけた。
(2021年1月1日号掲載)