2022年8月19日
真夏の熱波による停電を回避し、電力ネットワークの崩壊を防ぐために、8月17日、カリフォルニア州の独立電力管理機構 (California Independent System Operator=CAISO) が各家庭に向けて、同日午後4時から9時までの自主的な節電を促す「フレックス・アラート (Flex Alert)」を要請した。
対象地域はサンディエゴ郡全域も含まれる。西海岸では猛暑の影響から空調など電力需要の急増が続いており、CA州当局は電力網システムの機能を維持するため、住民に電気の使用を控えるよう求めている。
フレックス・アラートは今後も適時発令されると思われる。
ギャビン・ニューサムCA州知事は8月16日、電力需給が逼迫 (ひっぱく) している事実を受け、CAISOと州のエネルギー関係機関と協議を行い、翌週にかけて熱波が強まるとの予測から対策を講じた。
翌17日には知事が緊急事態宣言に署名する異例の事態となった。
内容は、電力供給側の容量拡大を認めつつ、住民の自発的な節電を通じながら輪番停電 (rolling blackouts) を回避するというもの。
節電対策の一例として、事前に室内を72℉に “予冷” し、ブラインドやカーテンを閉めて直射日光をさえぎり、健康状態が許す限り、フレックス・アラートの開始時間 (午後4時) にサーモスタットを78℉以上にセットすることで快適さが保てるという。
また、節電促進の時間帯には、食器洗い機や乾燥機などの電化製品の使用を控えてほしいという。
世界の天気予報と気象情報に加え、警報や注意報をリアルタイムで伝えるアプリ「アキュウェザー (AccuWeather)」によると、サンディエゴ郡全域は8月後半に高温が予想される日もあるが、漸次、平年並みに戻るという。
(2022年9月1日号掲載)