February 11, 2026

日米市場は「株高の形」が対照的 米国はダウ最高値 日経は政治安定で史上最高

2/10/2026

▪️米国S&P500 とナスダックは反落 ダウは3日連続で最高値更新
2月10日の米株式市場は主要指数の不揃いが目立った。ハイテク比率の高い S&P 500 とナスダックは小幅安で、直近2日続いた上昇に一服感が出た。一方、ダウ・ジョーンズ工業株価平均 (Dow Jones Industrial Average) は小幅高となり、終値の史上最高値を3日連続で更新した。

下落要因としては、金融株が「AI (人工知能) をめぐる懸念」で売られたことが挙げられる。個別では決算反応で値動きが大きく、上昇例としてスポティファイ (Spotify) や データドッグ (Datadog) が目立つ一方、アップワーク (Upwork) は急落するなど、企業ごとの明暗が分かれた。半導体・AI関連ではエヌビディア (Nvidia) や マイクロソフト (Microsoft) が小幅安にとどまり、相場全体を押し上げるほどの牽 (けん) 引役にはなり切れなかった。

▪️米金利小売売上は伸びず 10年債利回りは低下
米国債利回りは低下した。12月の小売売上高が市場予想に反して横ばいとなり、景気の勢いに対する見方がやや慎重になったのが理由。住宅ローンなどにも影響する米国債 (U.S. Treasury) の10年債利回りは前日水準から下げて推移した。為替や商品では、暗号資産 (ビットコイン=BTC) は上値が重く、金・銀、原油 (WTI) も小幅安となるなど、リスク資産が一斉に強気へ傾く展開ではなかった。

▪️日本高市政権の財政規律が安心材料 日経TOPIX 過去最高
対照的に日本の株式市場は、政治の先行き不透明感が後退したことを追い風に急伸した。衆院選で大勝した高市早苗首相が「責任ある積極財政」を掲げ、無秩序な財政拡張を避ける姿勢を強調したことが、株式と債券の双方に安心感を与えた。日経平均株価は大幅高で初めて56,000を上回り、東証株価指数 (TOPIX) も史上最高値を更新した。

▪️日本の長期金利と円一時波乱が落ち着く 当局は円安に神経質
債券市場では、超長期の日本国債利回りが一時上振れしたものの、その後は落ち着きを取り戻した。背景には、景気・物価が押し上げられるとの見方から、日本銀行の将来的な金利正常化を織り込みつつも、政府の財政運営が「無謀にはならない」との期待が広がった点がある。為替は円安が進みやすい局面があったが、東京が過度な変動を牽 (けん) 制する姿勢を示すと、円が急速に買い戻される場面も見られた。

▪️総括米国は成長鈍化 × AI 不安で選別 日本は政治安定 × 財政規律で追い風
同じ日に、米国は景気指標の弱さとAIをめぐる不安から金融株中心に調整しつつ、ダウだけが最高値を更新する選別相場となった。一方で、日本は選挙結果による政治の安定と、財政規律を意識した政策運営への期待が株高と金利の落ち着きを同時に支えた。今後は、日米市場のいずれも政策の具体化と経済指標が「期待に見合うか」を試す局面に入るだろう。