2024年2月3日
チュラビスタ出身の元米国国境警備員 (55) が麻薬密輸および密入国幇助 (ほうじょ) の企てに加わり、賄賂を受け取ったとして、2月2日に連邦裁判所で罪状を認めた。
地元メディアが報じた。
元米国国境警備員は司法取引において、米国/メキシコ国境沿いの監視装置や防犯カメラの位置を密輸業者に示し、不法行為の発覚を回避できるブラインドスポット (死角) を教えたことを自ら認めた。
検察官によると、被告は少なくとも5回にわたり、不法移民を米国へ入国させるために通行禁止の国境フェンスを解錠し、1件につき5,000ドル (約74万円) の収賄を手にしていたという。
被告は昨年5月、米墨国境近くの排水溝に隠された「麻薬入りの袋」を回収する “仕事” を20万ドル (約296万円) で受託した後、帰宅した時点で逮捕された。
実は、取引を仲介した麻薬密売人は連邦の覆面 (ふくめん) 捜査官であり、回収された袋にはメタンフェタミン (中枢神経刺激薬) の偽薬と追跡装置が入っていた。
囮 (おとり) 捜査で逮捕された元米国国境警備員の自宅からはコカインと約14万ドル (約2,070万円) の現金が発見されている。
4月に判決を受ける予定だ。
米連邦検事SD事務所のタラ・マクグラス連邦検察官は「彼は米国国境警備隊の権威を傷つけ、国家を裏切った。
その代償は大きい」との声明を出した。
*イラストはイメージ
(2024年2月16日号掲載)