8/30/2026
■全米では減少見通し しかしUCは維持
トランプ大統領の第2期政権下で、外国人学生が米国の大学で学ぶことは格段に難しくなった。一部の専門家は、今年度の全米の留学生数が10%減少する可能性を指摘している。しかしカリフォルニア大学 (University of California, UC) では、特に学部レベルにおいて留学生の顕著な減少は見られていない。教育専門メディアのEdSourceが8月26日に報じた。全米の大学が軒並み落ち込みに直面するなか、UCがなぜ持ちこたえているのかに注目が集まっている。
■過去最大の新入生 留学生合格者は8%増
秋学期の暫定的な合格者データによると、UCは今年、留学生2万3,569人を含む過去最大規模の1年次入学者を受け入れた。留学生の合格者数は前年比8%増となる。ただし、合格者のうち実際に入学する人数は前年より少なくなると見込まれている。UCの広報担当者によれば、2026年秋学期の確定した在籍者数は12月または1月に公表される予定だ。合格の段階では強さを保っているが、最終的な歩留まりがどうなるかは、まだ見えていない。
■ビザ取り消し1,000件超 SNS審査も導入
規制の強化は多岐にわたる。政権は昨年、1,000件を超える学生ビザを取り消し、留学希望者の面接を一時停止して申請者のSNS審査を組み込む手続きを導入した。この措置は大学関係者と留学生の間にパニックを引き起こし、多くの場合、理由の説明も示されなかった。全米の取り消し事例を追跡していた専門家によると、対象となった学生の多くは過去に法執行機関との接触があり、なかには交通違反切符といった軽微なものも含まれていたという。
■滞在期間も制限 修了後の速やかな出国求める
さらに先月には、連邦政府が留学生の米国滞在期間そのものに制限を設けた。学業を修了し次第すみやかに出国するよう求める内容だ。これは卒業後の実務研修 (OPT) など、留学後のキャリア形成を前提に米国を選んできた学生層に直接影響する。カリフォルニア公共政策研究所 (PPIC) 高等教育センターのバレリー・ランディ=ワグナー副所長は、ビザ規制や連邦予算削減などの政策が留学生の在籍にどう影響するかを見極めるには数年かかるとしつつ、UCは世界的に評価の高い機関であり、それでも人は集まってくると述べている。
■USCは3%減 CSUは以前から減少傾向
州内でも状況は一様ではない。南カリフォルニア大学 (USC) では昨年、留学生の在籍者数が3%減少した。またカリフォルニア州立大学 (CSU) システムでは、留学生が学生全体に占める割合がUCより小さいうえ、外国人の在籍者数はトランプ大統領の就任以前から減少傾向にあった。UCの持ちこたえが、ブランド力によるものなのか、単に影響が遅れて表れているだけなのかは、今後のデータを待つ必要がある。
■留学生の授業料が州内学生を下支え
PPICによると、UCの在籍者の約14%が留学生だ。留学生は州内学生よりも高い上乗せ授業料 (supplemental tuition) を支払っており、その収入がカリフォルニア州民の学費負担を軽減する原資となっている。つまり留学生の減少は、大学の国際性の問題にとどまらず、州内の学生が支払う学費にも直結する財政問題でもある。日本からの留学を検討する家庭にとっては、ビザ手続きの変化とあわせて、受け入れ側の財政環境も注視すべき要素となる。
︎上の画像は AI が生成したイメージです。