November 1, 2026

サンディエゴ市議会 データセンター建設を一時凍結 NAVWAR跡地の巨大構想に「待った」

10/27/2026

■市議会が全会一致で45日間の凍結

サンディエゴ市議会は10月27日、市内でのデータセンターの許認可・承認・開発を45日間停止する緊急モラトリアム(一時凍結)を全会一致で可決した。

トッド・グロリア (Todd Gloria) 市長は可決を受けて直ちに行政命令に署名し、市が規制を整えるまでデータセンター開発を一時停止するとした。

市長は声明で「市にとって正しい判断だ」と述べ、開発が市民を守る責任を上回ることがないようにするための必要な措置だと強調した。

■きっかけはNAVWAR跡地の400メガワット構想

今回の動きのきっかけは、地元の開発会社マンチェスター・ファイナンシャル・グループ (Manchester Financial Group) の構想が報じられたことだ。

同社は、オールドタウン近くにある海軍情報戦システム司令部 (NAVWAR) の敷地に、400メガワット規模のデータセンター建設を検討しているという。

実現すればカリフォルニア州最大級のデータセンターになるとされる。

同社のテッド・エルドリッジ (Ted Eldredge) 社長は、まだ何も決まっておらず、データセンターを含む複数の案を検討している段階だと説明している。

■連邦所有地には市の権限が及ばず

ただし、NAVWARの敷地は連邦政府の所有地で、土地の賃貸を決めるのは海軍だ。

そのため市のモラトリアムは同敷地には直接適用されず、この敷地に関しては象徴的な意味合いが強い。

主な対象となるのは民間の土地に新設されるデータセンターだ。

ノースパーク地区のユニバーシティ・アベニューにある既存施設は、規制が技術に追いついていなかったため倉庫と同じ扱いで許可されていた。

今回の措置は、こうした事例の再発を防ぐ狙いもある。

■住宅用地か産業施設か 市民の反発

NAVWAR跡地では、住宅を中心とした再開発が期待されていた。

市議らは主要な交通拠点に近い同地を「一世代に一度の住宅開発の機会」と位置づけ、都市の中心部に大規模な産業施設を置くことに反対している。

公聴会では住民から、環境への影響や電気・水道料金の上昇、騒音や排熱への懸念が相次いだ。

開発業者が計画を断念するよう、市にはできる限りの障害を作ってほしいとの声も上がった。

■規制条例づくりと延長の可能性

市議会はこの凍結期間中に、データセンターを管理する条例を作成する。

ショーン・エロ=リベラ (Sean Elo-Rivera) 市議は条例案に次のような項目を盛り込む考えだ。

建設前に住宅用地の方が適切かを独立評価すること、学校・住宅・公園からの距離規制、送電網の増強費用の業者全額負担、再生可能エネルギーのみの使用などだ。

モラトリアムは市議会の5分の4の賛成で延長でき、最長で約2年まで続けることも可能だ。

地元選出のスコット・ピーターズ (Scott Peters) 下院議員も、同地でのデータセンター構想に反対を表明している。

︎上の画像は AI が生成したイメージです。