2/23/2026
▪️最高裁判断で「大規模関税」にブレーキ
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は2月20日、連邦最高裁がトランプ大統領の一部関税を違法と判断したことを受け、国民に利息付きで「返金小切手 (refund checks)」を発行すべきだと政権に求めた。違法とされた関税は「緊急権限法 (IEEPA)」を根拠に、ほぼ全世界に広く課していた輸入税で、カリフォルニア州はこの関税を巡って政権を提訴していた。
▪️「1,300億ドル超は価格転嫁」 サンディエゴの消費行動にも波及
ニューサム知事は、違法な関税で輸入業者から1,300億ドル超 (20兆4,400億円超) が徴収され、そのコストが値上げとして消費者に転嫁されたと主張。港湾・物流、輸入品を多く扱う小売が集まるカリフォルニアでは、サンディエゴの家計にとっても「日々の買い物の物価高」として体感されやすい問題となった。州側は関税が平均的な米国家庭に年1,751ドル (約274,000円) の負担を与えたとのイェール大の分析も引き合いに出している。
▪️「課税権は議会に」 大統領の一方的関税に違憲判断
最高裁は6対3で、大統領が緊急権限を行使して一方的に関税を設定・変更するのは憲法上問題があると判断。多数意見で課税権は議会に属することを強調し、トラン政権が用いた法解釈に歯止めをかけた。一方で反対意見も出ており、法廷闘争は今後も続く可能性がある。
▪️返金は「すぐに一括」or「訴訟で個別」 企業は始動
焦点は実際に誰がどの手続きで返金を受けるかだ。最高裁の判断は「違憲」を示したものの、返金の具体的な方法までは踏み込んでいないと報じられている。既に一部企業は下級審で返金を求める動きを見せ、手続きは複雑化する恐れがある。
▪️中小企業には「自動返金法案」も CA州選出議員が主導
最高裁判断が示された2月20日、カリフォルニア州第30選挙区選出のローラ・フリードマン下院議員 (民主) は、中小企業向けに関税の自動返金を担保する法案「RELIEF Act」を共同主導すると発表。違法関税で影響を受けた事業者に、2025年以降に徴収された関税の返還を求める内容としている。ニューサム知事の「返金小切手」要求と併せて、ワシントンでは返金の制度設計を巡る政治攻防が本格化しそうだ。