October 9, 2025

サンディエゴ国際空港 新ターミナル1、9月23日開業 地域住民に公開イベント

9/15/2025

サンディエゴ国際空港の新ターミナル1が9月23日に正式オープンする。総工費38億ドル (約5,600億円) を投じた大規模プロジェクトで、建設開始から約4年を経て完成。現行のターミナル (1967年開業) の約3倍となる広さを誇り、空港の利便性を大きく向上させる。

▪️地域住民向け公開イベント
開業に先立ち9月14日には一般公開が行われ、住民や旅行者が新施設を体験。9月22日夜からは到着便の運用も始まる予定だ。イベントには1,000人以上が参加し、チェックインや保安検査を模擬体験する「ドレスリハーサル」も実施された。参加者からは「窓が大きく明るい」「旧ターミナルと比べて大幅に近代的になった」と好評だった。

▪️設計と特徴
新ターミナル1は総面積100万平方フィート超、二層構造で設計され、より広い待合スペースや追加のチケットカウンター、セキュリティチェックポイントを備える。2028年に完成予定のフェーズBを含めると、搭乗口は旧ターミナルの最大19から30に増加する。

館内には地域性を反映したアート作品が点在。入口付近のクラゲをモチーフにした彫刻や天井のトーリーパイン模様が代表的だ。加えて、地元企業や著名人による飲食店も導入され、コーヒーチェーン「Better Buzz」、イタリアン「Ambrogio 15」、さらにスケートボード界の伝説トニー・ホークとシェフのクラウデット・セペダが共同プロデュースするメキシコ料理店「Novecientos Grados」などが出店する。

旅客向けの快適なトイレに加え、ペット用の高級設備も整えられている。「利用者に幅広い選択肢を提供し、空港での時間を楽しめるようにした」と広報担当のニコール・ホール氏は語る。

▪️利用拡大の背景
2024年の利用者数は2,500万人を超え、空港拡張の必要性は急速に高まっていた。だが滑走路は1本しかなく、今回の拡張は旅客の快適性向上に重点が置かれており、発着便数の大幅増加には直結しない。


新ターミナル1は広々とした空間、最新設備、地域文化を反映したデザインと店舗を融合させた、サンディエゴの新たな玄関口となる。空港側は「市民に愛される空港を目指す」と意気込みを示しており、正式開業後は市民生活や観光の新たな拠点として期待されている。