米国が極秘の情報監視システムを日本に供与

米国が極秘の情報監視システムを日本に供与

メールや通話、個人情報全て暴く、スノーデン氏語る

2017年6月1日

米国家安全保障局 (NSA) による大規模な個人情報収集を告発し、ロシアに亡命中の米中央情報局 (CIA) のエドワード・スノーデン元職員 (33) が6月1日までにモスクワで共同通信と単独会見した。

元職員は持ち出して暴露した文書は全て「本物」と述べ、NSAが極秘の情報監視システムを日本側に供与していたことを強調した。

日本政府が個人のメールや通話などの大量監視を行える状態にあることを指摘する証言。

元職員は、参院で審議中の「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が、個人情報の大規模収集を公認することになると警鐘を鳴らした。

元職員によると、NSAは「XKEYSCORE (エックスキースコア)」と呼ばれるメールや通話などの大規模監視システムを日本側に供与。

同システムは、国内だけでなく世界中のほぼ全ての通信情報を収集できる。

米ネットメディア「インターセプト」は4月、元職員の暴露文書として、日本に供与した「エックスキースコア」を使って、NSA要員が日本での訓練実施を上層部に求めた2013年4月8日付の文書を公開した。

今年5月29日の参院本会議で、安倍首相は文書を「出所不明」 としてコメントを拒否したが、元職員は「(供与を示す) 文書は本物だ。

米政府も (漏えい文書は) 本物と認めている。

日本政府だけが認めないのは馬鹿げている」と語った。

元職員は共謀罪について「日本における (一般人も対象の) 大量監視の始まり。

日本にこれまで存在しなかった監視文化が日常のものになる」と指摘。

法案に懸念を表明した国連特別報告者に 「同意する」と述べた。

元職員は米軍横田基地 (東京) の勤務経験もある。

NSAは2013年11月、漏えいした機密文書が「5万から20万点の間」に上ることを確認した。

元職員はスパイ活動取締法違反容疑などで米当局から訴追されたが、監視社会の実態を警告した「内部告発者」として評価する声が高まっている。


(2017年6月16日号掲載)