Thursday, 28 March 2024

ガラガラヘビの事故多発期到来、砂漠や野山の行楽に警戒

ガラガラヘビの事故多発期到来、砂漠や野山の行楽に警戒

SD郡内の目撃報告は年間1,000件+、駆除要請は専門業者に

2017年5月15日

今年も初夏を迎え、行楽シーズンに胸躍らせる季節となった。

しかし、気温が上昇して喜んでいるのは海や山へ出かける人間たちだけではない、 ガラガラヘビ (Rattlesnake) に噛まれる事故の発生件数から言えば、SD郡は全米でも有数の地域であり、毒ヘビの目撃件数は年間1,000件を超える (SD郡動物管理課の統計)。

南カリフォルニアに生息するガラガラヘビの種類には、湾岸地域に多いサザンパシフィック (Southern Pacific)、元来メキシコ産でバハカリフォルニアから北上移住したレッドダイアモンド (Red Diamond)、鮮やかな縞模様が特徴のスペックルド (Speckled)、カリフォルニア州内の砂漠全域を生息地とするサイドワインダー (Sidewinder)、モハーヴェ砂漠の高地に棲むその名もモハーヴェ (Mohave)、SD郡東部やインペリアル郡で見られるウェスタンダイアモンド (Western Diamond) などがある。

これらのヘビは毒を持ち、噛まれた部分の組織が破壊されて血液が凝固してしまう。

モハーヴェの毒は神経系に影響し、全身が麻痺 (マヒ) するので最も恐ろしいと言われている。

ガラガラヘビを他のヘビから類別できる最も顕著な特徴は、尻尾に付いているガラガラ。

だが、その部分が取れている場合には判別が容易でない。

事故を予防するには、砂漠や野山を裸足 (はだし) で歩かないこと、歩道から外れて茂みに入り込まないこと、屋外で不用意に石などを持ち上げないこと、泳いでいる時に木の枝と間違えて水面のヘビをつかまない —— などを心がける必要がある。

噛まれた場合は Antivenin という抗毒血清を一刻も早く注射する必要があるので、いかなる応急処置にも優先して病院へ行くべきだ。

通常のケガの応急処置としての止血、氷で冷やすなどは逆効果で、傷口をナイフで切る、口で毒を吸い出すなども危険性を伴う。

効果的な応急処置は、傷口を石けん水で洗う、冷水で濡らしたタオルを傷口に巻くという程度で、とにかく病院へ急行することが最重要となる。

適切な処置を行い、速やかに ER (緊急医療機関) へ向かえば、成人の場合は命取りになることは少ない。

しかし、幼児やペットが被害に遭った場合は、より緊急の行動が求められる。

SD郡ではガラガラヘビが私有地に出現することも多い。

自宅の敷地内や屋内に入り込んでいた場合は、野生動物駆除の専門業者へ連絡を。

SD市内には以下に挙げる2件のほか、いくつかの駆除業者がある。


◆ A All Animal Control of San Diego /phone: ︎619-831-0141
◆ Speedy Animal Control San Diego /phone: ︎619-370-2761


(2017年6月1日号掲載)