映画/TVで描かれる未来都市サンディエゴに失望?

映画/TVで描かれる未来都市サンディエゴに失望?

「荒廃したゴミ捨て場」「核テロ攻撃で破滅」 など市民に嫌悪感

2017年11月11日

© 2017 Warner B © IMDb.com ros. Entertainment Inc.

10月に公開されたSF映画作品 “Blade Runner 2049” では約30年後のサンディエゴが描かれているが、ロサンゼルスの「ゴミ捨て場」 として出現するセッティングは荒涼たる廃墟 (きょ) 以外のものではなく、この作品を観たサンディエガンの多くは、フィクションと知りながらも、驚き、失望、嫌悪感を抱いているようだ。

“Blade Runner 2049” はフィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作として、1982年に公開された傑作SF “Blade Runner” の続編。

製作総指揮を前作監督のリドリー・スコットが務め、“Arrival” (2016)、“Sicario” (2015) などの作品で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴが監督を担当している。

舞台となっている2049年のカリフォルニアは貧困と病気が蔓 (まん) 延し、人間と見分けのつかない「レプリカント」が制御不能となって人間社会を脅かしていた。

レプリカントを開発する企業の大いなる陰謀が世界を危機に陥れ、捜査官「K」 (ライアン・ゴズリング) が30年間も行方不明の重要人物デッカード (ハリソン・フォード) を捜すというストーリー。

「K」がたどり着くサンディエゴは、電子機器廃棄物の山となった巨大な埋立て処理場として描かれている。

「K」が出会うサンディエゴの住人もゴミの中で暮らす男たち —— という悲惨さが漂っている。

未来のサンディエゴが登場する映画/TV作品は他にもある。

“Demolition Man” (1993) は「冷凍刑」に処されたロサンゼルス市警刑事スパルタン (シルヴェスター・スタローン) が36年間の冷凍睡眠から覚めた2032年の時代設定。

LAとSDが合体した近未来都市「サン・アンゼルス」にはサンディエゴの特徴が感じられない。

TV長編SFドラマ “Babylon 5” (1993-98) では、2157年にサンディエゴが核によるテロ攻撃を受けて焦土と化すという筋立て —— 。

どうしたものか、映像で描かれるサンディエゴの未来像には希望が持てないものが多い。


(2017年12月1日号掲載)