Thursday, 18 April 2024

マイナー・ホワイト 展

The Time Between
マイナー・ホワイト 展


写真を文学的表現に高めた人物
被写体と一体化して白日夢の世界へ



minor white
Windowsill Daydreaming, Rochester, New York, No.6 from Jupiter Portfolio by
Minor White, 1958, published 1975. / Museum of Photographic Arts. Museum of Art.

伝説のモノクロ写真家アンセル・アダムスが開発した、11段階のグレーで構成する 「ゾーンシステム」 を推進したのがマイナー・ホワイト (1908-76) だった。

この技法は写真の質感に深みを与え、被写体に宿る神秘性と心象風景を浮き彫りにする。

ホワイトが生涯を通して追求したテーマは、一場面を数点の写真で連続して見せる「シークエンス」。

彼の手に掛かると一般家庭の窓台 (*写真) の実体が曖昧になり、一瞬にして白日夢の世界へ放り込まれる。

それは対象と一体化しようとする小説家の眼に通じるものがある。


MUSEUM OF PHOTOGRAPHIC ARTS, 1649 El Prado, Balboa Park
phone: 619-238-7559 (I)
10/20 (火)〜1/31/2016 (日)
$8 (一般)、$7 (シニア)、$6 (学生)
www.mopa.org



(2015年9月16日号掲載)