選挙戦最終盤、トランプ氏挽回できず
候補者討論会、クリントン氏「全勝」
2016年10月20日
大統領選に向けて最後となる第3回候補者討論会が10月19日、ラスベガスで開かれ、主要メディアは民主党のクリントン氏が優勢と伝え「3戦全勝」となった。
同氏は全米支持率でも優位を保ったまま最終盤に突入。
共和党のトランプ氏は直接対決の場でも挽回できず、選挙結果を受け入れるかどうか明言を避けた。
大統領候補として異例の対応は波紋を広げた。
CNNによると、第3回討論会の視聴者調査ではクリントン氏勝利との回答が52%、トランプ氏が39%。
クリントン氏の 「全勝」は明確となった。
政治専門サイト 「リアル・クリア・ポリティクス」集計の平均支持率でも同氏が6.5ポイント上回っている。
最後の討論会で最も注目されたトランプ氏の発言は、選挙結果の受け入れについて 「その時に考える。
それまではお預けだ」と述べたこと。
激戦を展開しても、最後は選挙結果を率直に受け入れるという民主主義の基本に挑戦する姿勢と受け止められており、今後の選挙戦にさらなる打撃となる可能性がある。
3回行われた討論会を通じて、両候補とも互いの不祥事攻撃に時間を割き、激しい非難合戦を繰り広げた。
ジョージメーソン大のビル・シュナイダー教授 (公共政策) は「これまで見た中で最も不快で、見苦しい討論会の一つだった」と批判した。
(2016年11月1日号掲載)