“強弁” のクリントン氏に批判再燃
私用メール問題、好感度は低調
2016年8月2日
大統領選の民主党候補クリントン前国務長官が、長官時代の私用メール問題で「私が誠実だと連邦捜査局 (FBI) も認めた」と “強弁” し、批判が再燃している。
「結束は力」 を訴えた党大会の効果で支持率は上昇したが、好感度は低調。
共和党候補のトランプ氏との本選まで約3か月。
不信感払拭の道は険しい。
クリントン氏は7月31日のFOX-TVのインタビューで、長官在任時に私用メールで機密を送受信したことが「重要情報をやり取りしていない」 とした以前の主張と矛盾することを問われ、当時は機密扱いでなかったと釈明。
FBI担当者も、同氏が一貫した説明をしてきたと理解していると強気の表情で語った。
起訴こそしなかったが、実際には、FBIのコミー長官が7月の記者会見で「極めて軽率」 とクリントン氏の対応を疑問視。
議会公聴会でも同氏の説明は「真実ではない」 と断言していた。
クリントン氏を「好ましくない」 と答えたのは53%で、前回と比べ僅か2ポイント減にとどまった。
「信用できない」 としたのは4ポイント減の64%で、さほど大きな党大会効果は認められない。
トランプ氏に好意を持てないと回答したのは61%。
より嫌われている対立候補の敵失に救われている面もありそうだ。
(2016年8月16日号掲載)