硫黄島に星条旗を立てた6人の米兵
伝説の写真の1人は別人、海兵隊調査
2016年6月24日
© Brandon Bourdages |
米海兵隊は6月23日、太平洋戦争の激戦地として知られる硫黄島の摺鉢 (すりばち) 山に米兵6人が星条旗を立てる瞬間を撮影した、有名な写真に写っている米兵の1人が、これまで特定されていた人物とは別人だったとの調査結果を発表した。
当時、海軍衛生兵だったジョン・ブラッドリー氏だとみられていた人物は、服装などから海兵隊1等兵のハロルド・シュルツ氏だったことが分かった。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、1995年に亡くなったシュルツ氏は生前、一度だけ家族に「私は星条旗を立てた1人だった」 と明かしたことがあったが、その後は語りたがらなかったという。
写真はAP通信のカメラマンだったローゼンソール氏が1945年2月に撮影。
歴史的瞬間を捉えたとしてピュリツァー賞を受賞し、ワシントン DC 近郊にある海兵隊戦争記念碑のモデルになった。
写真の6人のうち3人は硫黄島で戦死したとされ、ブラッドリー氏は残る3人のうちの1人として国威発揚のため米国内を遊説した。
(2016年7月16日号掲載)