Thursday, 18 April 2024

共和党大会目前、大統領本選前に挙党一致の難しさ・・・

共和党大会目前、大統領本選前に挙党一致の難しさ・・・

党重鎮らに根強い反トランプ氏感情、「別の候補がよかった」 52%

2016年7月1日


11月の大統領選に向け、実業家トランプ氏を共和党候補に正式指名する党大会開幕が目前に迫っている。

民主党指名が確実なクリントン前国務長官との本選をにらみ、トランプ氏は挙党一致を演出したい考え。

だが、極端で乱暴な主張が目立つ同氏への不信感から党重鎮らの反発が目立ち、一枚岩にはほど遠い。

NBC-TVが最近実施した世論調査では、トランプ氏で「満足」と答えた共和党有権者は45%。

「別の候補がよかった」は52%に上り、反トランプ氏感情の根強さが浮き彫りになった。

ブッシュ前大統領や弟のブッシュ元フロリダ州知事、前々回の党候補マケイン上院議員、前回候補ロムニー氏は欠席を決めた。

本選と同時実施の州知事選や連邦議会選を意識し、トランプ氏と距離を置く州知事や議員も目立つ。

ブッシュ元知事ら指名争いを戦ったライバルは、党指名候補を支えるとの誓約書に署名しているが、協力姿勢を見せない。

トランプ氏は 「約束を破った。けしからん」といら立ちを強め、そうした状況を共和党指導部も許しているとして「(民主党と合わせて) 2つの党と戦っているようだ」と恨み節を口にした。

共和党大会は7月18~21日にオハイオ州クリーブランドで開く。

トランプ氏は「ショービジネスの要素が必要だ」と華やかで見せ場たっぷりの内容を目指すが、具体的計画は不明だ。

会場周辺での暴動も懸念され、ワシントン・ポスト紙は「近年で最も混乱する党大会になるかもしれない」と指摘。

IT大手アップルや自動車大手フォード・モーターなどが支援を見送ったのも、トランプ氏への反発が理由とみられている。

ワシントン・ポスト紙とABC-TVが約1,000人を対象に6月20~23日に実施した世論調査によると、クリントン氏の支持率が51%に上昇し、トランプ氏は39%に下落。

クリントン氏は12ポイント差の2桁でリードしている。


(2016年7月16日号掲載)