Thursday, 28 March 2024

好きな言葉

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shinji-san.gif以前にも書いたが、唯一、座右の銘としている中国詩がある。唐の詩人、羅隠が詠んだ 「今朝酒あれば、今朝酔わん。明日愁い来たれば、明日愁えん」 という一節。20代の頃は “お気楽人生を賛美する大陸的な詩” として表面的に鑑賞していたが、今では羅隠の言葉の奥に潜む深い人生訓をひしひしと感じる。ここからは私流の解釈 ―。「酒」は幻想。「愁い」は現実。連綿として続く雑事/俗事にどっぷりと漬かる苦しみの中で実存感を得るには、対極にある夢幻の世界へ遊行して魂が癒され、精神のバランスが保たれている必要があると暗示している。不安定と儚さが人生の本質。「全身全霊を傾けて現在を生きる姿」 と、「現実はすべて幻影の如しという諦念」 の間を行きつ戻りつするのが、理想的で充足した人生と説いているのでは? この両岸を心もとない足取りで気丈に歩むという、羅隠の決然たる覚悟の表明のような気がする。自分も日々の実務に没頭しながら、しばし異次元に足を踏み入れようと思う。ふと天を見上げた時、白くたなびく雲と覚めるような青い空が見えたら、至福と感じられるように ――。享楽に過ぎず。厭世に陥らず。むしろ、羅隠は快楽主義の真髄を謳い上げていると思うのですが、いかがでしょう。 (SS)

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sato-san.gif ▽10代の頃 : 『やるきとこんきの木を育てるには何くそと思え』。高校時代の陸上部の顧問が夕日に向かって叫んでいた。▽20代の頃 : 『抵抗感による実在の把握』。父親からの人生訓。でも、「困難とセットの実在感」よりも 「一石三鳥」が好きだった。▽30代の頃: 『人生は習慣の織物』。スイスの詩人アミエルの言葉。心が変われば、態度が変わる。態度が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、人生が変わる。でも、分かっちゃいるけどやめられない〜♪。▽40代の頃 : 『大事なのは、自分が好きなことを飛びきり上手にやること。お金は副産物にすぎない』。投資の神様ウォーレン・バフェットの言葉。ありあまる富を手にした人物の言葉だからこそ、強い説得力があった。▽50代 : 『20歳の顔は自然の贈り物。50歳の顔はあなたの功績』。シャネルの創業者ココ・シャネルのセリフ。人の生き様は確実に顔に出るらしい。幸せな顔をしていると、さらに幸せが舞い込んでくるとのこと。▽ そして、60代突入 : 『人生、生きてるだけで丸儲け』。明石家さんまの座右の銘。母、義姉、親戚、友達、知人、この数年で、大切な人が次々と亡くなった。今、ここに生きていること、生かされていることを奇跡と感じて、毎日を丁寧に暮らしたい。 (NS)

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sheau-ching-san.gif好きな言葉はたくさんある!! でも一つだけ選ばないといけない場合は、やはり "enjoy" かなぁ〜。何処へ行っても、何をしていても、何を食べても、誰に会っても、どんなことが起こっても、とりあえず多少の "enjoy" を感じないと、生きていく意味がないのではと私は思う。亡くなった母のことを思うと悲しいけど、母と過ごせた日々を考えると幸せ! 仕事上で問題が発生すると大変だけど、解決方法を見つけた瞬間の気持ちは最高! 何もかもうまくいかない日に、友人に「あなたみたいな友達が側にいて、私は本当にラッキー」と言われる時は感動! めっちゃくちゃ汚れている家と庭を見るとむかつくけど、掃除した後の綺麗な光景をみると非常に嬉しい! Freewayの渋滞で先に進まないのはイライラするけど、路肩に咲いている綺麗な花を鑑賞する余裕ができて、気分が晴れる。"enjoy" は人生の全ての始まり → 結果の "通り道" かもね。これからも毎日、少しだけでも何かを "enjoy" できるように positive に生きていきたいと思っている。 (S.C.C.N.)

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yoko△ 『If you can dream it, you can do it.』 -- Walt Disney。この言葉が好きだ。自分の可能性を信じ、夢に向かって前進するという、とても前向きな言葉。空を飛びたいと夢みた人が飛行機を作り、便利さを願った人が便利なものを作ったのも、こういうことなんだろうな。いつまでも夢をみて、目標に向かって頑張れる人になりたい。△22か月の娘は言葉を覚えている最中だ。「mommy, dada, apple, dog, ball, bath, shirt, shoes, bus, bubble, book, あし(私がパンツを履かせる時に「ほら、足!足!」と言うのを覚えた), ヨイショッ, もっもー(もしもし), まーす(いただきます)」などなど、知っている言葉を使って懸命に会話をしようとしている。彼女の目下の好きな言葉は 「chessy」。「チェシー」はうちのネコの名前なのだが、彼女にはネコはすべて「チェシー」になった。絵本を見て「chessy」、外でネコを見て「chessy」、置物を見て「chessy」。周りはチェシーだらけだ。ネコは実は 「cat」 だといつ気がつくだろう。可愛いからそのままでもいいのだけど。 (YA)

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reiko-san「大丈夫」。悩むことがある時や、大変な時などに、「大丈夫、大丈夫。なんとかなるよ」と声をかけてもらえると嬉しい。「根拠もなしに大丈夫などと軽く言うなんて」 と頭にきたことも若い頃はあったけれど、大抵のことはいろいろな形で、結局「大丈夫」になっている。気がつくと自分にもよく「大丈夫」と言い聞かせている。そして、自分のまわりの人にもことあるごとに 「大丈夫だよ」 と言っているような気がする。娘が「学校に行きたくな〜い」と駄々をこねる朝。「大丈夫だよ。こんなに良いお天気だし、きっと楽しいよ」と言って(無理やり)送り出す。寒い日の屋外スイミングレッスンに行き渋る娘に「大丈夫。がむしゃらに泳いでたら寒くならないよ」と(かなり強引に)出席させる。きっと娘も、いつか「何を根拠にこの人は大丈夫と言うのか」と思うのかもしれない。でも、私は「大丈夫」が口癖になっていると、人生本当に大丈夫になるような気がする。「大変だ」 「つらい」などのネガティブな言葉が口癖になってしまうと、人生もネガティブなオーラに包まれてしまうと思う。だから、今日も私は 「大丈夫」 パワーで乗り切るぞ〜。 (RN)

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suzuko-san母上、母上様、お母さん、母さん、お母ちゃん、母ちゃん、おっかあ、お袋さん、お袋、ママ …。母の呼び名はこれほどあるのか、とびっくりするが、私は「お母ちゃん」 と呼んでいた。4人兄弟の末っ子で、甘やかされて育った私は、母にべったり寄り添うように「お母ちゃん、私も連れてって」「お母ちゃん、私も水をまく」「お母ちゃん、今夜のおかず、魚より肉がいい」 … いつもいつも彼女のまわりをうろうろしていた。やがて反抗期を迎え、母のことが疎ましくなった時期もあったが、その後、故郷を離れて東京に。そして1年もたたずに母は帰らぬ人となってしまった。離れていた1年足らずで、母の有り難味が身に沁みていた、その矢先だった … 訃報に接したのは。もう「お母ちゃん」 と呼んでも、返事は返ってこない。以来 … ン十年が過ぎたが、いつも彼女の写真に向かって、「お母ちゃん、今日とてもいいことがあったよ」「お母ちゃん、私、サンディエゴで暮らせて幸せだよ」「お母ちゃん、彼と喧嘩をして泣いてるよ」と、他愛のないことでも、声に出したり、出さなかったりで呼びかける。私は子を持つ人生を選ばなかったから、この言葉をかけてもらう機会は私には訪れない。一方的に呼ぶだけの「お母ちゃん」。これからも何百回も何千回も口にするであろう、この言葉の響きが大好きだ。 (Belle)

 

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jinnno-san忘れられない映画や友だちの言葉・セリフがあるなぁ。例えば、、「みにおなら~」(by 友達  ミリオナーね  笑) 「Don’t think, Feel」 (燃えよドラゴン)。「お別れだわ …… 。 私はあの角を曲がります。それから先は、あなたは見ないで下さい。そして、このまま真っ直ぐお家へお帰りください。私もそうします。お別れの言葉が …… 何も …… 出てこない ……」 (ローマの休日)。「8時だヨ、全員集合!」(長さん、念のため)。でも、何と言っても一番一番一番好きなのは、、「上等、上等、あったかい味噌汁さえありゃ充分よ。あとはおしんこと海苔とタラコ一腹ね、辛子のきいた納豆、これにはね、生ねぎを細かく刻んでたっぷり入れてくれよ、あとは塩昆布に生卵でも添えてくれりゃ、もう何もいらねえよ、おばちゃん」「若いときっていうのはな、胸の中に炎が燃えている、そこへ恋という一文字を放り込むんだ、パァーッと燃え上がるぞ!」「燃えるような恋をしろ。大声出して、のたうち回るような、恥ずかしくて死んじゃいたいような、恋をするんだよ」「ザマ見ろぃ、人間はね、理屈なんかじゃ動かねえんだよ」・・・ 誰だか分かります? 答 → 『男はつらいよ』 寅さんの名台詞に勝るものに、未だかつて出会ってない!!  (那月と彩雲と満星のおば)

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izumi face▽ 「愛してるよ」 「かわいいね」 「きれいだね」(旦那や元彼から)。「年齢より若く見える」「髪型ステキ」「その服センスいいね」「スタイルいいね」「Iちゃんの作った料理、おいしいね」「いつも家、きれいにしてるね」「お金のやりくり上手だね」「いつも元気だね」「Iちゃんが男だったら、彼氏にしたい」「旦那さん、Iちゃんにラブラブだね」「子供たち、スイミングすごく頑張ってるね」「お子さん、Iちゃんに似てきてる!」(友達から)。「僕のママは世界一のママ」「ママ、大好き」「ママ、いつもありがとう」 (息子たちから)。これ全部、 “人から言われたことのある” 「好きな言葉」(笑)。言われた瞬間に、嫌なことがぶっ飛び、自分がスバラシイ人間になった気になる! どこまで本音かお世辞かは、あえて無視。▽ お題のポイントが少々ずれているようなので、“私の”「好きな言葉」 を紹介しよう。私は意外と古い考え方の堅物だ。モットー『努力、義理、人情、仁義』。キマッタぜ。 (IE)



(2016年5月1日号に掲載)