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曽 碧光
米国中医薬研究所所長
1932年台湾に生まれる。
東京大学農芸化学修士、米国カンサス大学微生物学修士、東京大学薬学博士、
元米国コネチカット大学病理学助教授、第1 回世界中西医結合大会審査委員、セント・エリザベス病院 (ボストン)
筋ジストロフィー主任研究員、ドライ・アイ眼科研究所生化学顧問、元米国漢方研究所所長、現米国中医薬研究所所長。
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| 胸やけ薬の副作用 |
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Q : 胸やけ薬のネクシウム(Nexium)を処方されましたが、どのような副作用があるのでしょうか。また、胸やけの漢方薬はあるのでしょうか。
A : 胸やけは胃酸過多の人が多いので、ネクシウムのような制酸剤または胃酸分泌抑制剤が、よく胸やけの治療に使われています。ネクシウムのような制酸剤を長期間使用していると、過度の胃酸分泌抑制によって胃液の殺菌力を弱め、有害細胞の発育を助け、消化力を弱めるなどの好ましくない結果を招きます。特に、胃腸内に胃がんの発がん因子であるピロリ菌があった場合、ピロリ菌の繁殖によって胃がんになる危険性が強くなります。
ネクシウム、プリロセック(Prilosec)などの制酸剤を長期間使用すると、骨密度と骨量が減少し、骨折を起こす危険性が高くなると2006年12月27日発行の米国医学会誌 (Journal of American medical Association)に発表されています。この原因として、胸やけ薬(制酸剤)が胃酸分泌を抑制するため、胃酸が減少し、カルシウムの吸収が低下することによって骨量減失が増加したためと考えられています。
また、ネクシウム(制酸剤)によって胃酸分泌が長期間抑制されていると、ビタミンB12の吸収が低下し、ビタミンB12の欠乏が起こります。ビタミンB12の欠乏は神経系統に問題を起こし、不眠、記憶喪失、うつ病、足や指がヒリヒリ痛んだり、しびれたりする症状が起こります。
制酸剤ネクシウムを抗凝血剤ワルファリンと一緒に使用すると、ワルファリンの血中濃度が上がり、抗凝血効果がさらに増強されるので、多量の出血を引き起こす危険性があります。制酸剤は喘息薬テオフィリン、または血圧降下剤とも危険な反応を起こすので、要注意の薬です。
このように、胸やけ薬ネクシウムはいろいろな副作用を持っているので、ネクシウムの代わりに2,000年余も使われてきた、胸やけにもよく効く胃腸の漢方薬半夏瀉心湯を使用する方が賢明と思います。
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(2007年10月1日号掲載)
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