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岡崎 道弘
カイロプラクター
ペパーダイン大学でビジネスを学んだ後、ロサンゼルス・カイロプラクティック大学を卒業。
その後、北カリフォルニアのサンマテオ市で4年半勤務医として多くの患者の治療に当たり、2004年3月に念願の治療院をサンディエゴに開業。
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腰痛奮闘記 その1 (腰痛の原因) |
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医者の不養生
3週間前のことです。以前から気になっていた腰から背中にかけてのハリが、坐骨神経痛を伴う激痛へと変わり、夜中に何度も痛みで起こされる最悪の事態を引
き起こしてしまいました。寝返りを打っては痛みが走り、洗顔したり、靴下やズボンを履くこともままならなくなりました。車を運転すると、腰が抜けてしまいそうになるほどの拡散痛が腰から臀部に広がり、両足の指先までしびれてくる有り様です。
患者さんを治療する側の人間が何とも情けない話ですが、以前から自
分の腰の状態が良くないことには気が付いていました。なにせ中腰で1日中仕事をしているのですから、時限爆弾を抱えたまま生活をしているようなものです。
レントゲン写真を見ると、5つある腰椎(腰部を支えている背骨)の5番目と仙骨(背骨の土台にあたる臀部の真ん中に位置する骨)の間の椎間板が以上に薄く
なってしまっているのです。どうやら、椎間板ヘルニアの症状を併発させてしまったようです。特に、午前中の痛みが激しく、夕方から夜にかけては若干痛みが
緩和してくるのですが、運転するとまた激痛に襲われるのです。
痛みを抱えたまま仕事をすることは、肉体的にも精神的にも大変苦痛なことですが、患者さんの気持ちを理解する上でとても貴重な機会となりました。自らの数
週間にわたる腰痛との戦いの記録を書き記すことで、現在、腰痛と戦っていらっしゃる皆様に少なからずともアドバイスができれば幸いです。
痛みの原因
どのような痛みであっても、先ずはその原因を探ることが大切です。基本的に医者にできることといえば、患者さんの身体の治癒能力を引き上げる手助けをする
ことだけで、治すのは本人の生命力に懸かっています。カイロプラクティックでは、この生命力、あるいは治癒力のことをInnate
Intelligenceと呼んでいます。脳からの指令が正常に筋肉や臓器に伝わっていさえすれば、この治癒力が最高に働いてくれると考えられています。
腰痛に限らず、首や背中の痛みなど、カイロプラクティックに通院される患者さんの多くは、背骨を中心とした問題を抱えていらっしゃるので、骨のズレがその
痛みの原因だと理解されている方がほとんどです。勿論、急性の骨のズレが神経を圧迫して痛みを引き起こしているケースもありますが、そのような場合は数回
の矯正ですっかり良くなってしまいます。ところが、長期の通院が必要となる患者さんは、その痛みの原因が椎間板に起因していることが多いと考えられます。
椎間板
私たち人間の背骨には24個の骨があります。最初の2つの骨を除いて、それぞれの背骨の間には椎間板と呼ばれる柔軟性に富んだ軟骨状の物質があります。椎
間板は2層になっていて、髄核(ジェリー状の中心部分)と繊維輪体(周辺の固い部分)で構成されています。大福餅を想像して頂ければよく分かります。あん
この部分が髄核で、外側のお餅の部分が線維輪体です。この椎間板は2つの大切な役割があります。1つは人間が起立した時に背骨にかかる重力を吸収するため
のクッションとしての役割、もう1つが24個の骨をスムーズに動かす関節としての機能を果たしています。そして、これら椎間板の最大の特徴とは、血管が
通っていない体内唯一の組織であるということです。
血液の循環なしにどのようにして細胞へ栄養素を運んだり、あるいは老廃物を排除しているのかと不思議に思われる方もいらっしゃるでしょうが、実は
Imbibition
(インビビション=吸入)と呼ばれる方法がその役割を果たしています。椎間板には水分を吸収してその厚みを保持する能力があるのですが、身体が起立してい
るときに縦にかかる負荷が椎間板内部の老廃物を押し出し、横たわるときにはその負担がなくなって椎間板内部への栄養素が吸入されるとともに、正常な厚みが
保たれているのです。我々が普段、何げなく行っている背骨を動かすという動作が、椎間板の健康を保っているのです。
椎間板の水分を吸収する力は20代をピークに低下し、50代半ばにはドライになってしまうと言われていますが、1日中座って仕事をする現代人は、この
Imbibitionの機能が低下し、健康的な椎間板を維持することが大変難しくなっていると言わざるを得ません。そして、それがヘルニアなどの問題を引
き起こす原因の1つになっていると考えられます。
身体の6~7割は水分であると言われていますが、椎間板の健康を保つためには、十分な水分補給が大切であることは言うまでもありません。運動不足の上に、
水分補給まで不足しているとしたら、あなたの椎間板は悲鳴を上げているかもしれません。私の場合も、水分補給不足が腰痛を長引かせた原因になっていまし
た。次回は、私が痛みをどのように克服したのかをお話ししたいと思っています。
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(2005年12月16日号掲載)
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