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ishinabe_face.gif     石鍋 賢子

米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として10 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、5 年前に独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

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雇用ベースによる移民ビザ年間発給数
       

Q. 雇用者が永住権のスポンサーになってくれて2年ほど経ちました。労 働許可証明の手続を行い、その後、移民請願も承認されたのですが、ずっとH-1Bビザのままで待たされていました。ところが、最近になって、移民ビザが発 行可能になったそうで、急いで最終手続の準備を行うよう弁護士から言われました。知人も同じ状況のようです。なぜこのように、待ち時間が変わるのでしょうか。 


A.
移民ビザのカテゴリーには、大別して、米国市民の最近親者、米国市 民や米国永住者の優先家族、雇用、抽選の4種類があります。そして、それぞれのカテゴリーによって、年間の移民ビザ発給数の割り当てが決められています。 その年に割り当てられる移民ビザの数を算出し、待ち時間を調整して、毎月の定員数が国務省によって発表されますが、待ち時間(cut-off date=移民ビザ発給受付日)の推移に関しては、さまざまな要素が複雑に絡み合っているために予測できないのが現状です。

レーバー・サティフィケーション(労働許可認定)が必要とされる雇用による移民申請は、第2または第3の優先順位になりますが、数年来の米国の好景 気とそれに伴う移民ビザ申請数が増大し、2005年10月頃から移民ビザ不足の状況が生じ、待ち時間が発生してしまいました。     

また、移民ビザ申込み数の多い中国、インドの出身者(正確にはこれらの国で生まれた人)にあたっては、第2順位でさえも4年ほどの待ち時間がありま した。ところが、その後の不景気、特にIT業界の不振などにより、企業のスポンサーによる永住権手続の申込者が予測をはるかに下回ったようです。本年度分 の移民ビザに余裕があると国務省が判断して、この数か月の間に待ち時間が大幅短縮されました。

2007年4月の時点では、2002年8月(priority date=申請開始日)に移民ビザの申請を始めた人が実際に移民ビザの発給を受けられるようになっていましたが、5月には2003年8月となり、6月から は2005年6月となって、この2か月で約3年ほど待ち時間が短縮されましたす。さらに、7月分のビザ公報に関しては、一部未熟練労働者を除くすべてのカ テゴリーにおいて待ち時間がなくなりました。ですから、永住権の申請手続をあと2年間待たなければならないと覚悟していた方々も、すぐに永住権の申請がで きるようになりました。

しかし、今後の雇用ベースによる移民ビザの年間発給数に関しては、やはり予測できないのが現状です。待ち時間がない状況がいつまで続くか定かではあ りません。また、非永住者ビザから永住者へのステータスに変更をする申請が殺到した場合、申請期間がこれまで以上になることも考えられます。ましてH- 1Bビザに関しては、去る4月の申し込み受付開始日に、たった1日で定員数の6万をはるかに上回る10万件以上の応募が殺到し、即日受付けを締め切りまし た。このようにしてH-1ビザを手にした方々が移民手続を始めた場合、今後ますます移民ビザの申請が増えると考えられます。雇用ベースによる永住権の申請 を考えておられる方々は、早めの対応が必要となります。

 
この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。

(2007年7月16日号掲載)      

 

 

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