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2008年7月15日
 
芥川賞に楊逸さん
中国人作家の受賞は史上初

 
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笑顔で記念撮影に応じる、芥川賞の楊逸さん(左)と直木賞の井上荒野さん=15日夜、東京・丸の内の東京会館
第139回芥川、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が7月15日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は来日21年の中国人女性、楊逸(ヤンイー)さん(44)が日本語で書いた「時が滲(にじ)む朝」(文学界6月号)に、直木賞は作家の故井上光晴さんの長女、井上荒野さん(47)の「切羽(きりは)へ」(新潮社)に決まった。

中国人作家の芥川賞は史上初。

芥川賞では在日韓国・朝鮮人の受賞者はいるが、日本語を母語としない作家の受賞は初めて。

中国という異文化を背景に持つ作家の受賞が日本の文学界に与える影響は大きく、北京五輪を控えて日中理解の促進にもつながりそうだ。

東京都内の記者会見場に現れた楊さんは、満面の笑み。

「1人の外国人として、日本で小説を書いて、こういう形で評価していただき、感激しています」と丁寧な日本語でゆっくりと語った。

楊さんは中国黒竜江省ハルビン市生まれ。

1987年の来日後に日本語を学んだ。

中国語講師の傍ら、昨年、日本語で初めて書いた小説「ワンちゃん」で文学界新人賞を受賞しデビュー。

同作で候補となった前回は落選し、今回が2度目の挑戦だった。

受賞作は、89年の天安門事件を中心とした中国の民主化運動の高揚と挫折がテーマ。

中国人男性の青春と、その後日本で理想を断ち切れずに生きる姿を描いた。

井上さんは東京都生まれ。

女性の繊細な心理描写に定評がある。

受賞作は、静かな島で夫と暮らす女性教師を主人公にした恋愛小説。

井上さんは受賞会見で「自分は根性なしの人間だが、小説を書くのをやめなくて良かった」と喜んだ。

贈呈式は8月22日、東京・丸の内の東京会館で。

賞金は各100万円。
 
(共同通信)
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