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suzuki     鈴木 博美

ドッグトレーナー

2匹のゴールデンレトリバーとの出会いをきっかけに犬の世界に興味を持つ。楽しく、且つ効果のあるトレーニング方法を求めて渡米。ケープ・エイブル・ケーナ イン(Cape-Able-Canine) のドッグトレーナー研修プログラムを終了後、同センターで犬のデイケア(幼稚園)&ホテル(宿泊)を担当。現在、ケーナイン・トゥ・ファイブ (Canineto Five) を立ち上げ、日本語によるドッグトレーニングクラスも開講している。幼稚園教諭の経験もある。

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リーダーシップ
       

日差しが日増しに強くなってきました。ワンちゃんにとって厳しい季節「夏」が到来しました。日射病や熱射病などの熱中症には十分気をつけてあげて下さい。 特に、クルマの中にペットを置いたままにしてはいけません。外が76度でもわずか1時間でクルマの中は116度まで上がるそうです。窓を開けていてもほぼ 同じ状態とのことですので、注意を要します。

さて、今回はリーダーシップについてお話し致します。オオカミを祖先に持つと言われている犬たちは、群れで生活する動物です。群れには必ずリーダーが存在 し、その群れの生存の鍵を握っているのがリーダーなのです。ミニチュアダックスフンドやチワワのような愛らしい小型犬にはリーダーは必要がないように思え ますが、外見や大きさに関係なく、彼らは犬であるということを認識することから始めましょう。


誰がリーダーか

犬は人に飼われるようになった今でも、家族の中で順位づけを行い、リーダーに従って生活しています。まだ8週目の幼 い子犬でも、誰がリーダーで、自分の群れの構成はどうなっているんだ —— と観察する力があります。そして、そこにリーダーが存在しないと子犬が感じれば、「自分がリーダーとなってこの群れを率いていこう」と自覚して成長してい きます。中には負けん気の強い犬もいて「自分こそがリーダーである」と譲らない場合もあります。しかし、大抵の場合は、そこにリーダーがいるかどうかを確 かめたいのです。

リーダーが不在だったり、群れの順位が不安定だったりすると、犬は混乱して精神的に安定できません。私たち人間が犬を家族の一員として犬を迎えた以上は、その自覚を持って、グループのリーダーとして犬から尊敬される存在であるべきなのです。


リーダーは強くあるべきか

力ではリーダーになれません。私たち人間集団と同じです。威張っていて、力任せに物事を押し付けようとする社長の下では働きたくありませんね。知恵、勇 気、決断力に優れており、部下を思いやる心を持ち合わせている人についていきたいと思いませんか。犬たちも同じです。安らかな眠りを提供し、食事を必ず運 んできてくれ、楽しい遊びに誘ってくれる、そんなオーナーと共に暮らしたいと思うのです。リーダーシップとは、犬を威嚇(いかく)して従わせることではな く、犬をよく知り、思いやり、そして信頼関係を築くことなのです。


しつけを成功させるポイント

とても犬を大事にして愛情をかけているにも関わらず、犬がオーナーをリーダーと認めない場合があります。これはちょっとした考え方のズレが原因となっている場合が多いようです。

例えばテリトリー(縄張り)。家でいうなら玄関ドアにあたりますが、そこを誰が最初に通るかはリーダーを決める大きな要素となっています。ですから、玄関から出る時はもちろん、入る時も先ず犬をドア口に座らせて、オーナーが先に通り、その後に犬が通るようにしましょう。

そ して食事。食べることは生きていく上で必要不可欠な行動ですが、その食事を誰が最初にとるかはリーダーかを決定する重要なファクターになります。仕事から 帰ってきて申し訳ない気持ちにならず、先ずは犬の前で食事をして、待つことを教えます。時間的に難しいようならば、飲み物でもいいのです。そして、待った ことに対して、頭をなでたりほめ言葉をかけるなどのご褒美をあげると、その行動を強化することができます。

このように、テリトリーや食事はしつけの基本となります。この他にも、一般家庭犬トレーニングクラスでは、しつけのポイントを詳しく説明しています。

犬は正しく強いリーダーに忠誠を尽くし、ほめられることに喜びを感じます。この習性をしっかり理解して、飼い主が信頼されるリーダーになることが、しつけ を成功させる最大のポイントです。犬がオーナーの行動に期待を寄せ、どのような言葉がもらえるのかを心待ちにしているようになれば、十分なリーダーシップ が取れていると思っていいでしょう。

次回は犬と一緒に楽しめるスポーツやトレーニング方法を紹介します。


(2006年8月1日号掲載)      

 

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