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鈴木 博美
ドッグトレーナー
2匹のゴールデンレトリバーとの出会いをきっかけに犬の世界に興味を持つ。楽しく、且つ効果のあるトレーニング方法を求めて渡米。ケープ・エイブル・ケーナ
イン(Cape-Able-Canine)
のドッグトレーナー研修プログラムを終了後、同センターで犬のデイケア(幼稚園)&ホテル(宿泊)を担当。現在、ケーナイン・トゥ・ファイブ
(Canineto Five) を立ち上げ、日本語によるドッグトレーニングクラスも開講している。幼稚園教諭の経験もある。
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野良犬との衝突を回避する方法
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犬と一緒に散歩をするのを日課としている方も多いのではないでしょうか。しかし、放し飼いにされている反社会的な犬や野良犬に出会ってしまうと、楽しいは
ずの散歩が台無しになってしまうだけでなく、たいへん危険です。今回は、路上で野良犬(放し飼いにされている犬も含めて)に会ったときの対処法について、
お話したいと思います。
犬語で回避
犬は、カーミング・シグナル(Calming
Signal)といって、ボディランゲージを使って仲間とのコミュニケーションを取ります。このシグナルは、その昔、群で生活をしていた狼たちが平和に暮
らすために使われてきたコミュニケーションの手段で、犬たちも確実にその習性を受け継いでいます。ですから、あなたが野良犬に出会った場合、相手の犬のス
トレスを理解して、むやみに争いが起こらないように、あなたからそのシグナルを送るようにすることが大切です。
- 目をそらす:横を向くことで敵意がないことを知らせます。
- あくびをする:「気持ちを落ち着けてほしい」ことを相手に伝えます。
- カーブを描きながら、ゆっくり進む:
野良犬が遠くにいて道幅に余裕がある場合は、野良犬に向かって直進せずに、大きなカーブを描きながら、ゆっくりと通り抜けます。このとき、目をそらしたり、あくびをすると一層効果的です。
緊急事態を回避
道幅も狭く、回避できない状況にある場合は、次のような行動を取ることをお勧めします。
- 自転車など盾になるものがあれば、野良犬と自分たちの間にその物体を置いて、ゆっくりと離れていきます。
- 野良犬が攻撃してきた場合は、車など少し高い場所に上り、助けを求めます。
- 自分の犬と野良犬がけんかを始めてしまった場合は、すぐにリーシュを手から離し、間に入らずに大声で止めるよう努めて下さい。助けようとして、手を入れないで下さい。高い確率で両方の犬から噛まれる恐れがあります。
- 野良犬が人間を攻撃してきた場合は、腕組みをして助けを求めます。地面に倒された場合は、すぐに丸まって両手で首元から頭を守ります。
- 近くの人を探して、アニマルコントロールに電話をかけてもらいます。迷い犬のオーナーが判明した場合は、住所や犬の情報を確認します。
- 見た目はすり傷や切り傷でも、感染症の危険性を常に考えて下さい。必ず病院に行くことをお勧めします。
折りたたみ傘の威力
日本ではお馴染みの折りたたみ傘は、ここサンディエゴではあまり見かけません。しかし、この折りたたみ傘こそ、最強の防衛手段となります。犬同士がけんか
を始めるときは睨み合いからスタートします。目線が合わなければ、ほとんどけんかにはなりません。犬のけんかを阻止する折りたたみ傘の使い方は次の通りで
す。
自分の犬と野良犬との間に傘を開いて壁を作ります。こうすることで、互いの犬の視線を妨げることができます。また、運がよければ、開いた傘に驚いて野犬が
逃げるかもしれません。それでも犬が向かってきた場合は、傘を盾として使いながら、大声で助けを求めて下さい。最終手段として、畳んだ傘を犬の口にくわえ
させ、噛めないようにします。
大きい野良犬や攻撃性の強い犬を目の前にすると、誰でも冷静さを失うものです。このとき覚えておいてほしいのが、自分の犬を抱かず、リーシュを緩めた状態
にすることです。抱いたり、リーシュを引き寄せてしまうと、自分の犬に恐怖心を与えて逃げ場のない危険な状況に追い込んでしまいます。こうなると犬は自分
の身を守るために、吠える、唸る、突っかかるなどの行動を取り、けんかの火種にもなりかねません。
オーナーの役目は犬を守ることではなく、その場にいる全員が安全に何事も起こることなく回避・移動できるよう指示、行動することです。
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(2007年4月1日号掲載)
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