|
Q. 来月から母が所有している貸家の管理を担当することになりました。契約書では毎月1日にレントを支払うとなっているのですが、テナントは15日を目処にチェックを送ってきます。母は過去3年間、そのことを黙認していました。今後1日払いに変更することをテナントに強制することは可能でしょうか。
A. 15日払いという相互了解の慣例規約が成り立っていますので、残念ながら、1日払いを強制することはできません。法廷で争った場合は負ける可能性があります。但し、テナントとの契約が月極めであれば、契約内容を変更することができます。遅くとも更新日の30日前に30 days noticeをテナントに渡し「新しい契約書に合意するか」「転居するか」を選択してもらいます。
Q. 一軒家を所有しています。来月から入居する旨のリース契約をしましたが、先日テナントから契約をキャンセルしたいとの連絡が入りました。テナントはデポジット全額の返却も要求しています。
A. 通常の賃貸借契約書には、テナントが入居前に契約をキャンセルできる条項は含まれていません。この度のご相談は、リース契約の中途解約と同じ扱いとなります。ですから、次の借り主が決まるまでレントの支払いがテナントには義務付けられています。
Q. ビーチに近いコンドを貸し出す予定です。母親は申し分ないのですが、ティーンエージャーの息子の印象があまりよくありません。サーファー仲間が入り浸る気配を感じました。テナントの入居を断ったほうがよいでしょうか。
A. 新しく迎えるテナントに何らかの不安要素がある場合は、月極め契約をして、しばらく様子を見ることをお薦めします。断りたい場合は30 days noticeをテナントに渡して賃貸物件から立ち退いてもらうことができます。家主にはその理由をテナントに伝える義務はありません。但し、1年以上のリース契約をしたテナントには、遅くとも明け渡し希望日の60日前に知らせを届ける必要があります。
尚、アメリカではカリフォルニア州を含むほとんどの州で、家主が次のような理由で賃貸を拒否することを禁じていますので、くれぐれもご注意下さい。テナントの人種 (race)、肌の色 (color)、宗教 (religion)、年齢 (age)、性別 (sex)、出身国 (national origin)、先祖 (ancestry)、配偶者の有無 (marital status)、性嗜好 (sexual preference)、障害 (disability / handicap)、子供の有無 (familial status / presence of children) など。
Q. アパートを所有しています。足の不自由な娘さんと暮らしているテナントがいます。お嬢さんの乗車をヘルプするために、クルマを15分ほど駐車禁止の場所に停めているのですが、最近、他のテナントまでが同じ場所に車を停めるようになってしまいました。アドバイスをお願いします。
A. アメリカには1990年に成立した連邦レベルで障害者の差別を禁止したアメリカ障害者法(ADA=Americans with Disabilities Act)という法律があります。不特定多数の人が利用する施設経営者はその設備やサービスにおいて障害者を差別してはならないとなっており、家主は障害者であるテナントが容易に施設を利用できるようサポートすることを義務付けられています。
ですから、例え駐車違反の場所であっても特に不都合が無いと判断できれば、障害を持つテナントに特別に駐車の許可を与えるべきで、他のテナントへの差別行為にはなりません。
尚、すでに説明した通り、ハンディキャップを持つテナントに駐車違反を理由に立ち退きを要求することは、違法と判断される可能性が高いの注意が必要です。
Q. 私の両親が所有しているアパートに管理人が住んでいます。フルタイムの仕事を持っていて、その上に外出も多いので、両親は他の人にその仕事を任せたいと希望しています。管理業務の報酬として家賃を無料にしていますが、契約書などは特にありません。アドバイスをお願いします。
A. アメリカにはEmployment at will (随意的雇用) という判例法があります。これは、雇用契約において適用規定を持たない場合、自由意志(Will)に基づいて雇用関係が続いていると解釈する判例法で、正当な理由があれば、経営者も自由に解雇でき、従業員も自由に離職できると考えます。ですから、管理人の方に30 days notice (或いは60 days notice)を渡して、アパートからから立ち退いてもらうことが可能です。
|