上述したように、卵巣嚢胞のほとんどが機能性嚢胞と呼ばれるもので、この機能性嚢胞は、卵胞嚢胞( f o l l i c u l a rcyst)
と黄体嚢胞(corpus luteum cyst) の2
種類に分けられます。 卵胞嚢胞は、排卵時に卵胞が破裂しないことによって形成されます。卵胞は排卵前に卵巣内で形成され、中で卵子が成熟します。排卵時
に卵胞が破裂し、成熟した卵子が放出されるのですが、何らかの理由でこの卵胞の破裂が起こらないと、卵胞は卵胞嚢胞と変化していきます。通常、1 ~
3 か月で消えてしまいます。
検査は内診、超音波、C T、M R I などを行ないます。他に血液検査として、血清h C G(妊娠していないことを確かめます)、C A
-125、それにL H、F S H、estradiol、testosterone などのホルモン検査を行うことがあります。
C A -125 は卵巣癌( がん)
の腫瘍マーカーですが、卵巣癌でもこの値が高くならない場合や、卵巣癌以外でもこの値が高くなることがあったりするので、この値だけで卵巣癌の有無を決め
ることはできません。この検査の対象になるのは、通常、35 才以上で卵巣嚢胞がある人です。
卵巣嚢胞の治療
機能性嚢胞は、通常、自然に消えてなくなるので治療は必要ありません。何度も卵巣嚢胞になる時は、経口避妊薬で排卵を抑え、機能性嚢胞の予防を行うことが
あります。多嚢胞性卵巣症候群の場合はホルモン治療の対象になります。卵巣嚢胞が数カ月を過ぎても消えなかったり、嚢胞のサイズが大きくなっていく場合、
超音波上での異常所見、痛みを伴うもの、閉経後の女性の卵巣嚢胞、5 ~ 10 cm
以上ある卵巣嚢胞、悪性の可能性がある場合などは外科的摘出術の対象になります。