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 shinji-san.gif   20年前、昔の野球部員からテキサスに出張中との連絡が入り、飛行機で駆けつけて十数年ぶりの再会を果たした。ヒューストン国際空港の駐車場でキャッチボールに興じ、トンボ返りでサンディエゴに戻るという非常識な行動が取れたのも、昔のままの心が共鳴したから。「次は5年後の秋に再会する」というダイナミックな約束を平気で交わし、それを実現する仲間たちを誇らしくさえ思うが、そんな我々も十分に中年の域に達した。80年代のバブル景気を経験し、90年代の 「失われた10年」は不況の荒波に晒され、IT時代の到来に脱サラを試みて失敗した者もいる。激動の日本を駆け抜けてきた彼らの眼には、吉凶、損得、清濁、正誤を攪拌 (かくはん) した独自の日本像が焼き付けられている。米国生活四半世紀の自分にはそれがない。日本の艶美と陰影に魅かれていく私とは微妙な感性のズレが生じ、異境人の気後れも少し感じる。… 冷ややかに 水を湛えてかくあれば 人は知らじな 火を吹きし山のあととも… か。(SS)
     
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sato-san.gif   ▽先日、あるパーティーで10年ぶりに知人に再会した。「あなた、変わったわね」。「大きくなったでしょう」と焦るワタシ。「分からなかったわよ」と知人。「でも、だいぶ痩せたのよね」と、もう一人の友人が一言。嬉しいような、悲しいようなコメントだった。▽この間、日英両語を操る同時通訳者に会った。頭の中がどうなっているのか尋ねたところ、英語を使わないと衰えるので毎日の訓練を欠かさないそうだ。スバラシイ。そういえば学生時代、ダンナと毎日英語だけで生活していたことがあった。しかし、悲しいかな日本人同士、間違っていても通じてしまう。あれ以来、英語がヘタになったように思う。▽ 50を過ぎたというのに、まだ火葬場へ行ったことがない。肉親の死に立ち会ったこともない。「最初の葬式が親というのはキツイな」とダンナ。「親のお骨を拾うと死生観が変わる」と友人。順番とはいえ、いつか来るであろうその日を思うとせつない。
「痩せたけど  誰も気づかぬ  ダイエット」 (NS)

     
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  灰色の可愛い子猫が昨年11月頃から家の庭にやって来るようになった。夫と勝手に「ゾーイ」 と名付けて来るのを楽しみにしていたが、警戒心が強くて誰も近寄れなかった。徐々に慣れてきて、やっとゾーイに触れて首をマッサージすることも出来て喜んでいたのに、ある出来事で状況が変わった。春の発情期を前に、彼女を去勢手術に連れていくことにしたのだ。野良猫の避妊手術をする施設に連絡してトラップのあるケージを借り受け、餌を仕掛けた。1回目は尻尾が引っ掛かって彼女は遁走。再びケージに入ろうとするゾーイを見た私は両手で彼女を押し込もうとしたが、また逃げられた。しかし、何と3回目に成功! 「よし」 と思って施設へ行ったら、それは他の野良猫だった (¡_¡)。そのオス猫は去勢したけど、問題のゾーイはすっかり私に対する不信感を募らせてしまったようで…。餌は食べるけど、全く近寄ってこないようになった。やっと仲良くなったのに…。正しいことをしようとしたのに、この反応は … ホント、辛いところ。 (S.C.C.N.)
     
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  飼い主にベッタリなうちのネコたち。アパートで私がキッチンに行くなら彼らもキッチンに、バスルームに行くならバスルームにというように私に付いて回ります。中でも特に甘えん坊なのが、うちで生まれ育った子供のほう。3匹生まれた中で、その子だけいつも私の膝の上に乗るのがお気に入りみたいでした。そしてあれから2年と半年。母ネコより二回りぐらい大きくなった今でも、膝に乗ってきます。大きすぎて膝からはみ出してるけど、無理やり乗っかってる。彼が膝に乗りたいらしい時間帯は、何故か夜ではなくて、必ず私が忙しい朝の時間帯。仕事に行く準備も最終段階、居間で化粧をしている時に、必ず彼が膝でゴロゴロ。モコモコで暖かいし、かわいい! できれば、ずっとこうしていたい (足はしびれるけど)。でも、行かなくては。…そこが辛いところです。 (YA)
     
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  最近、日本の両親と話すときにインターネットの電話を使うようになった。それまでは、コミュニケーションはもっぱらEメールだったけれど、これなら国際通話料金もかからないし、毎日でも話せるねと母も喜んでいた。コンピュータを立ち上げて、マイク付きのヘッドホンをつけて、通話のアイコンをクリック。ところが「The user is not online」というメッセージが出てきて話せないことが多い。やっとつながったと思ったら、「今ちょうど、うどんが茹で上がったから後でね」「これからちょうどスイミングに出かけるところ」「ピアノの生徒さんが来るから」とタイミングがとても悪い。同様に、母が私にかけようとすると私がオンラインじゃないことが多く、週1回でも話せれば良いほうだ。だから、やっぱり返事がすぐに必要な要件はEメール。ま、たまに声を聞いて元気にやっていることが分かればいいか…と思うことにしている。 (RN)
     
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shiori-san.gif   私はこの数年、割りと頻繁に運動している。最近では剣道を週3回、その合間に1、2回ジムに行く。考えてみれば、こんなに運動してるのは中・高で部活をしていたとき以来のこと。しかも、コンピュータの前に座りきりの仕事が終わる頃には、殆ど毎日体を動かしたくてムズムズしてくるんだから「健康的になったもんだ」と自分でも結構感心する。しかーし!! 時々「運動好き=運動神経がイイ」と思われてしまうのが辛〜い! だって真相は … 学年トップを争うノロマで、「コイツをリレーのどこに入れるかで勝敗が決まる」ってみんなの頭を悩ました張本人だし、スケートやローラーブレイドでは壁の1フィート内側をずーーっとトレースしてる律義な人間だし、スキーでは「それって板、真横じね?」っていうほどのボーゲンでゲレンデを真横にゴリゴリ滑るヤツだし…。「好き=上手い」の方程式、私には当てはまらないことが多いんだよね〜 (何でだろ?)♪ (SM)
     
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  私の母は、私が19歳の時、52歳の若さで亡くなった。以来、6つ年上の姉が、私の母親役を勝手に? 買って出てくれている。まだ20代の時はそれでもよかったが、リッパにオバさんになっても、姉はまだ私を子供扱いするフシがあって、閉口することが間々ある。こうやって、異国暮らしを始めて14年。帰国する度に洋服や身の回りのものを用意してくれていたり、何かと私の面倒を見ようと精一杯努めてくれる。とても有難いことなのだが、時にはToo Much とさえ感じることもある。では、それらのお返しにと食事や旅行をおごろうとしても、お金も一切出させてくれない。単身の私を哀れんでいるのだ。それだけしてもらうと、姉の前では私はあたかも人形の様にならざるを得ない。何か口ごたえでもしようものなら、頭ごなしにピシャリ。何かと面倒を見てもらっている身としては、全て姉の言いなりにならなくてはいけないのか・・・。まことに辛いところである。いや、もっと辛いのは、姉に一生心配と面倒かけっぱなし、借りっぱなしになることである。あ〜あ。 (Belle)
     
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  電話で2歳の姪っ子の那月さんと初めて会話をした。というのも、前回会ったときは、彼女が喋れなかったので …。お姉ちゃんと話していたら、横から出しゃばってきて受話器を奪ったらしい。3人娘の真ん中っ子なので、2歳のくせに口は達者。私も3人娘の真ん中なので、彼女の立場、性格が手に取るようによ〜〜く分かる。会話といっても、いかにも姉が横から言っていることをそのまま口にしている様子。でも、「お姉ちゃん、早く帰ってきてね」「お土産いっぱい持ってきてね」「早く会いたいよ」 など可愛いこと言ってくれるじゃーんと、ちょっとジーンときたときに「私の名前はなぁ〜に?」と質問したら 「……」。今までペラペラ流暢に喋っていた那月さんは沈黙状態。この瞬間、『男はつらいよ』の寅さんが20年ぶりに葛飾柴又に帰ったときの、口では何とも説明できない、人には見せない家族との空白感、距離感そして孤独感 …。でもフーテンで行くよ、あばよ、みたいな寅次郎の心境を悟ったのであった … (ていうか、私の名前くらい教てあげてちょうだいっつーの!) (満星と那月と彩雲のおば)
     
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  ここ数年の間に、知り合いや友人夫婦に次々と赤ん坊が誕生した。そして、ベイビーシャワーや誕生日パーティで必ず聞かれるのが「オタクはまだ?」というセリフである。40代を目前にして出産のタイムリミットが迫っている私にとって、その課題はかなり切実である。尋ねている本人は軽く口にしただけかもしれないが、私の胸はシクシクと縮み上がるのだ。世間には未だに、女性は結婚して、子供を産むのがあたり前という固定観念を抱えている人が驚くほど多い。独身であれば結婚はまだかと急かされ、結婚して数年経てば、子供をと言われる。もし、私が妊娠できない身体だったら、どう感じるだろうか? 何気ない言葉は時として痛烈な刃になりうる。もしかして、私も普段の会話の中で気付かないうちに他人の心を突いていることがあるのかもしれない。考え始めればきりがない事かも知れないが、まったく考えないというのも問題だと思う。 (JG)
     
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 (2008年2月1日号に掲載)
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