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犬と散歩をすることは、歩くことが少ないここアメリカにおいては、私たちの健康維持にもつながる運動の一つです。
特に、サンディエゴは雨が少なく1年を通して過ごしやすい気候ですから、街中を、海沿いを、公園をと、いろいろな場所へ出かけて行きたいものです。
しかし、せっかく散歩に出かけても、他の犬や人に対して必要以上に吠えたり、突進していくようでは散歩に行くことがストレスになってしまいます。
この行動は何?
犬にリーシュを付けて散歩をしている時、愛犬が他の犬や人に対して吠える、突進して飛びかかる、唸る、噛むなどの行動を「リーシュアグレッション」と呼びます。
可愛らしい小型犬が「ギャンギャンギャン!」と吠え立てている姿はよく見られます。
これも立派な「リーシュアグレッション」です。
認識していないだけで、実際には散歩中、多くの「リーシュアグレッション」を見ることができます。
また、散歩中にすれ違う犬同士、クンクンクンとにおいを嗅ぎ合い、一瞬の静止の後、突然「ワンワンワンワン!」と凄い勢いで吠え合う行動もその一つと言えます。
いつ頃から始まるの?
この行動を持つ多くの犬が、思春期を迎える6か月頃から1歳ぐらいまでに「リーシュアグレッションの兆候」が見られます。
すれ違う犬や人、もしくは反対車線にいる犬や人に時々吠えます。
この「時々」というところがポイントです。
毎回でもなく、しかもそんなにひどくは見えないこの吠える行動を「何だろうな…?」とは思っても何も対応しない、もしくは全く気がつかないオーナーもいます。
この始まりが、後に「リーシュアグレッション」につながるという認識がないために、吠える犬を触ってなだめたり、抱きかかえて避けたり、またはリーシュを引っぱり、罰を与えます。
これらを繰り返す間に犬の学習は進み、散歩中リーシュが付いている時に、他の犬や人を見たら吠える行動が習慣化されてしまいます。
アグレッションとは攻撃性?
この行動の名前に「アグレッション」と付いていますが、実際に犬をよく観察していますと、「オラオラオラ!」とケンカを売るような攻撃的な態度で吠えている犬はごくわずかです。
街中のほとんどの犬が「こっちへ来ないで! 犬なんか、人なんか大嫌い!」と恐怖心から身を守るために吠えています。
ですから、私たちはこの行動を「リーシュリアクション」とも呼んでいます。
犬は犬自身に恐怖が差し迫った時、逃げるか戦うかを選びます。
逃げられる状況であれば距離を広げることができるでしょう。
しかし、私たちはリーシュで犬同士の距離を定めています。
犬にとっては戦うしかないのです。
なぜ始まったの?
では、なぜこのような行動が始まってしまったのでしょうか。
この行動を取る犬のほとんどが、怖がりの犬であることが多いようです。
子犬時代にさかのぼってみましょう。
今までの記事の中で、子犬時代の社会化がとても重要であることをお話してきました。
私たち人間も含めて、動物は自然界の中で「恐怖心・疑う心」なしでは生きていけません。
好奇心だけで生きていては生存が危ぶまれます。
例えば、初めて見るおいしそうなキノコをあなたは食べることができますか。
躊躇する人は多いのではないでしょうか。
しいたけやマツタケは食べられますよね。
これは安全だと学習・経験したからです。
犬もまた社会性の高い動物ですから、子犬時代に安全だと学習したことは経験として残ります。
しかし、この子犬時代に、十分に私たちの社会を知らされず、他人や犬と会うことなく過ごしてしまったらどうなるでしょう。
反対に、感受性の高い時期に必要以上に大人の犬との関わりが怖いものであったらどうなりますか。
もちろん、遺伝的に怖がりの傾向を持って生まれてきた犬もいますから、経験だけがすべてを決定するわけではありませんが、経験からの影響は大きいのではないでしょうか。
だから、私たちドッグトレーナーは子犬時代からオーナーとその犬との生活に関わり、必要な経験を培えるようトレーニングを提供していくのです。
そして、この時に大切なことは、そのトレーニング方法が犬にとって「うれしい、楽しい、もっと!」と思える方法を使っているということです。
これから数回にわたって、このリーシュアグレッションへの取り組みとトレーニング方法を説明していきたいと思います。
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