|
クラシック音楽の作曲家は、交響曲に必要なものは音、旋律、そして調和の微妙なバランスだと言います。さまざまな音と振動を生み出す楽器の1つだけに耳を傾けても、特に心を打つ音楽とは感じられません。しかし、オーケストラが一体となって音を奏でる時、それは美しい音楽となって人の心を動かします。このように、最高の作品を創り出すための真髄は、旋律の配分と音の絶妙な配分にあるのです。
この点で、作曲家と投資家の間には共通点があります。成功した投資例を見ると、大抵の場合、投資家の目標と「調和」したポートフォリオを作り上げるために、いくつかの異なる投資が組み合わされていることが分かります。
このような投資テクニックは「アセット・アロケーション」と呼ばれ、投資の基本原則の土台となっています。
アセット・アロケーション
アセット・アロケーションとはリスクを軽減するために、資産を複数の資産カテゴリに分散するアプローチです。
効果的に投資を分散するには、少なくとも3つの資産クラスへの投資を考慮すべきです。これらの主要資産カテゴリとしては、株式、債券、そして現金 (定期および当座預金口座、預金証書、マネー・マーケット・アカウント=MMA、国債) が挙げられます。投資信託でも、複数の資産カテゴリを組み合わせることがありますが、債券ファンドなどのように、ひとつの資産カテゴリから構成されている場合もあります。
総体的にみて、アセット・アロケーションはハイリターンの可能性を秘めながら、同時に投資リスクを軽減してくれます。
これは、経済変動に対する反応が投資カテゴリ毎に異なるためです。例えば、株価が急落していても、債券は上昇、または横ばい状態を維持する可能性があります。ポートフォリオを巧みに分散することで、最終的に多数の資産カテゴリを所有することができ、その結果、市場変動があなたの投資全体に及ぼす影響を軽減することができるのです。
自分自身のアンサンブルを創り上げる
投資先を決定する前に以下の質問をして、自分の資産運用の目標を確認して下さい。
- 自分の資産運用の目的は何か
- インフレによって購買力を低下させないために、どのような手を打つべきか
- どの程度の投資リスクを負う用意があるか
- 毎日価格が変動する投資を保有することに抵抗はないか
多くの投資家が、投資ポートフォリオの土台としてアセット・ロケーションを活用しています。
しかし、この投資戦略が必ずしもリスクをゼロにし、投資利益を保証するものでないことも理解しておかなくてはなりません。
リスクを軽減するには、自身の資産運用目標と投資スタイルを反映した投資ポートフォリオが不可欠です。ポートフォリオ構築の際に考慮すべき要因としては、年齢、収入、出費、家族の状況、リスク許容範囲などを挙げることができます。
最高の作品を創る
一般的な投資家が直面する難題のひとつに、個人の貯蓄や退職金をどのように配分するか —— ということがあります。もちろん、誰もがそれぞれの目標とリスク許容レベルに合った投資ポートフォリオを望んでいます。
しかし、ハイリターンの誘惑に惑わされて当初の目標を見失い、非現実的な期待や、必要以上のリスクを負う結果になることもあります。ですから、自身の短期、そして長期の目標に合わせた、分散の利いた投資戦略を堅持することが非常に重要になります。
焦らずに、じっと耳を傾けてみて下さい。あなたの投資の未来が奏でるシンフォニーが聞こえてくるはずです。
|