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育英セミナー・サンディエゴ校 
アシスタントマネージャー

MA心理学。UCSD Medical Center研究員を経て、育英セミナー教諭となる。現地ハイスクールで日本語を指導。青少年心理の知識と経験を活かして教育活動にあたる。詳細はwww.ikuei.com


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語学力を伸ばすには (その3) 聞く
       

Q. 子どもが現地の学校に通うようになってから、日本語を聞いたり話したりする機会が格段に減ってしまったように感じます。無意識のうちに耳に入ってくる日本語をどうやって確保すればいいでしょうか。

A. まず、一番便利な道具はなんといってもテレビ・ビデオだと思います。ただ単に流しっぱなし、見させっぱなしにするのではなく、例えば子ども向けの番組を見せる場合には、歌や、踊り、手遊びなどをテレビやビデオに合わせてできるものがいいでしょう。歌や、踊り、手遊びなどは子供もすぐに覚えて真似をします。繰り返し流れる決まり言葉などもすぐに覚えるようです。

ストーリー性のあるアニメ番組などでしたら、「登場人物の中で誰が好き?」とか、「次はどうなるんだろうね?」というような質問をしてはいかがでしょうか。ただし「どこが面白かった?」という質問は、子供たちにはあまり人気がないようです。

また、移動中の車内などでは、日本語のCDやテープを流すというのもいいですね。



Q. 小学生の息子がいるのですが、目上の方にも友達のように話しかけてしまいます。どうすれば、丁寧な言葉を使えるようになるのでしょうか?

A. 言葉を上手に使いこなすには、ご家庭で、意識的に丁寧な言葉を使ったり聞いたりする機会を設けてあげる必要があります。例えば、身近なところでは電話を上手に使ってみるといいでしょう。アメリカではなかなか改まった日本語での電話のやりとりはできないかもしれません。ですが、電話をする際に意識的に「もしもし、○○さんのお宅ですか?」「○○さんはいらっしゃいますか?」など、丁寧な日本語で話してみましょう。子供たちは耳で覚えていきます。そして時には電話ごっこで遊んでみましょう。親子で、電話をかける人、受ける人の役割を決めて電話で練習をしてみて、慣れてきたら「本当の電話に出てもいいよ」というように課題を設定してみるのも面白いですね。

このように、丁寧な言葉、場に合った言い回し、目上の方への話し方は、親の言葉や体験を通しながら覚えていくものです。子供の前で大人がきちんとした言葉で話をすることはとても大切なことだと思います。



Q. 最近子どもに日本語で話しかけてもあまり理解できていないようです。日本語を話すのをやめた方がいいでしょうか?

A. 「子供に日本語を話せるようになって欲しい」と願うならば、根気よく日本語で話し続けてください。赤ちゃんが言葉を習得する過程が「聞くこと」であるように、聞き続けることは語学力を高める上でとても大切なことです。お子さんに日本語を話しかけなければ、お子さんの日本語力はつきません。

まず、ご家庭では「お勉強」としてではなく、「生きたコミュニケーションの手段」として、お子さんに日本語で話しかけてみましょう。つまり保護者の方には、言葉が持つ力、心が言葉を伝える力を信じて、お子さんに話しかけてあげてほしいのです。

例えば「ありがとう」と言うのも、ただ言うのと心を込めて言うのとでは子どもの心への響き方が違います。言葉が心に響けば響くほど、子どもは言葉を理屈でなく身体と心で覚えます。心のこもった日本語の言葉がたくさんあればあるほど、子どもが理解しようとする気持ちが高まります。それが大好きなお父さんお母さんからもらえる言葉なら、子どもを動かさないはずはありません。



Q. 子どもと話す時に気をつけた方が良い事はありますか?

A.
保護者の方は、子どもにとって初めてのことばの先生であることを念頭において、話しかける時ははっきりと、また文章を省略せずに話しかけるようにしてください。

語学力を伸ばすには日頃からこのような「聞く環境」をご家庭で整えることがとても大切です。聞くことで、自然な話し言葉を理解し、自分の表現力を高めていけるようになります。


(2008年7月16日号掲載)
 



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